条文と戦う女社労士受験コンサル Sha-ra-run Haruの表日誌

2007年10月19日

本試験分析:労働基準法(択一式)

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本試験分析:労働基準法(択一式)

平成19年度本試験分析と平成20年度本試験に向けての対策です。

担当は、栗澤純一氏。
『シャララン社労士』では労働基準法、国民年金法、厚生年金保険法を執筆、『わかる社労士シリーズ』でも多くの科目を担当している私がとっても頼りにしている講師です。

ここでは、「出題傾向を把握し、効率的な学習方法を模索する」ことを目的として、本試験問題を分析していきます。

平成19年に受験された方は出題内容の確認、復習はしておいたほうがいいでしょうね。

もちろん、平成20年度に新たに受験する方も、出題傾向や学習計画をたてるうえでとても重要なことです。

ぜひ、参考にしてください。

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さて、前回の労働基準法(選択式)に続いて、労働基準法(択一式)の分析をしていきましょう。

平成19年(第39回)試験の択一式試験は、労働基準法に限らず、基本に忠実な出題が多かったようです。

ただ、ここで考えて頂きたいのは、「何をもって『基本』というのか」ということなんです。

受験講師の中には、「これは基本ですね」と口癖のように繰り返す方もいらっしゃいますが、そもそも「基本」って何なのでしょうか?

・シンプルな規定
・重要そうな規定
・テキストで太字になっている部分

・・・どれも違いますよ。

講師・栗澤にいわせれば「試験に出題された」、そして、「試験に出題されるであろう」部分こそが基本なわけです。

つまり、「過去問」こそが「基本」の判断基準となる、ということなんです。

それぞれの規定が単純なのか複雑なのかは、一切関係ありません。

「試験」なのですから、その規定がとても難しくても出題される可能性が高いのであればきちんと理解しておかなければならないのです。

さて、これを踏まえて、平成19年試験の労働基準法(択一式試験)が本当に「基本に忠実だった」のかを分析してみましょう。

【ポイント1:過去からの出題が多い】

全7問(35肢)のうちおよそ20肢が、過去7年(平成12〜18年)の試験において、同じ論点として出題されていました。

ちなみに、これはかなり論点を絞り込んでの出題実績ですから、同一規定からの出題や派生事項というところまで枠を広げるのであれば、さらにその割合は高まります。

【ポイント2:出題傾向】

労働基準法は、法律としての規定だけでなく「通達」を根拠とする出題が多いといわれます。

平成19年試験においてもその傾向は変わらず、およそ20肢が通達に関連する出題でした。

また、わずかでしたが「判例」からの出題もありました。

出題傾向が変わらない、ということは、「しっかりと対策ができる」ということです。

つまり、どれだけ過去問を重要視して学習してきたかが、そのまま得点に反映される結果となったのです。


【ポイント3:問題のボリューム】

平成17年、18年試験では8ページを超える超大作(?)で話題をさらった労働基準法ですが、平成19年試験では7ページちょうどでおよそ平均的なものでした。

これは「無駄に長い文章の些細な部分で誤りを誘うのではなく、論点が絞り込まれたシンプルな出題が多かった」ともいえますよね。

「過去問の繰返し」、「出題傾向」。たった2つのポイントをみただけでも、いかに基本に忠実であったかが伺えます。

さらに、すっきりした論点、主要な規定からの出題多数。

「これを基本といわずして、なんという」ですね。

 

それでは来年の試験に向けた学習方法を考えていきましょう。


【ポイントその1:とにかく、過去問】

労働基準法は、関連する通達や通達など、出題の根拠には事欠きません

少々乱暴な表現をするのであれば、「その気になれば、受験生が誰も見たことのないような通達などを根拠とする問題も作れてしまう」わけです。

ところが実際に出題されるのは、「過去問」で取り上げられた論点が中心なのです。

で、あれば、まずは過去問です。次も過去問です。最後も過去問です。

そこで取り上げられている論点をきちんと押さえて、そこからわずかばかり枝葉を広げていくようにするといいでしょう。


【ポイントその2:主要な規定に注意する】

問題のタイトルを確認してみましょう。

「総則」や「賃金等」、「解雇等」、「年次有給休暇」などなど、どれも外せない規定が冠としてついていますよね。

こういった主要な規定をどれだけ正確に理解できるかがポイントです。

主要な規定ほど、「わかったつもり」になっていることが多いものです。

とにかく丁寧に確認・反復していくことが重要です。
誤解しやすい部分ほど過去に論点とされていることが多いですね。

そのため、過去問を併用して基本書を確認すると、押さえるべきポイントがはっきりします。

やはりここでも、「過去問」ということですね。

ちなみに、過去問を併用しながら基本書で学習するときは、本試験と同じ「5肢択一形式」のものよりも、根拠条文ごとに並びかえられた「一問一答形式」の過去問集のほうが使いやすいですね。

「内容は同じなのに、2種類も買うのはもったいない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、効率的に、かつ、必要な知識・技術を身につけるためには必要かつ有意義な投資であると思いますので、けっして損はしないと思います。参考までに。

 

それでは、次回は「労働安全衛生法(選択式)」を分析します。

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shararun at 14:45│Comments(0)TrackBack(0)勉強方法 

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